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プラハの日本人学校で授業しました
【プラハ日本人学校での授業と人権のこと】
プラハ日本人学校は文科省から派遣された教員が勤務しますが私立学校になります.
学校運営は基本的に保護者からの学費で運営されているそうで児童生徒は小中学校合わせ現在72名です.
GIGA端末の本格的な導入は今年度からだそうです.
https://www.jpschool.cz
私は今回4,5,6年生にデジタル・シティズンシップの授業を行いました.
子どもたちは学校のコミュニティ以外の人と触れ合う機会があまりないそうで日本から来た私をとても関心を持って受け入れてくれました.
授業冒頭で鳥取ゆかりの漫画家クイズをしましたが,4,5年生は大盛り上がり.鳥取に行きたいと声が上がりました.
授業はデジタル・シティズンシップ教育の土台ともいえる教材「責任のリング」を行いました.
この教材はインターネットという公共空間で自分や他者への責任と影響を意識し責任あるテクノロジーの使い手となることを考える教材です.
活動ではさまざまな意見が出てきました.最初は日本の子どもたちと同様に「自己の責任」を主張する子どもが多くいました,
「でも本当に影響は自分だけだろうか」
私から問いかけることはしませんでしたが,議論する中で子どもたちからは他者へ波及する責任についての発言が出てきました.
この教材には正解があるわけではなく議論の過程にとても意味があります.子どもたちから出てくる意見とその理由はとても興味深いものでした.
生き生きとした表情の授業写真を紹介できないのが残念なくらいです.
授業後には担任の先生方と事後研修も行いました.
チェコには暗い記憶,共産主義時代や第二次大戦でのナチス侵攻での大虐殺など自由や命が奪われた時代がありました.
学校図書館にはその時代の書籍棚があり子どもたちも学んでいます.
先生方もチェコについての学びをとても大切にされていました.
ですから市民教育としてのデジタル・シティズンシップの歴史,その意味はとても共感を持って理解くださいました.
これからも継続し学びに取り入れたいと校長先生からもお声をいただきました.
このような機会を作ってくださった三浦先生に心から感謝申し上げます.本当にありがとうございました.
プラハでは細矢さんという素敵なガイドの方を三浦先生にご紹介いただきご案内いただきました.
ネットやYouTubeではプラハの美しい観光地が紹介されていますが,
三浦先生に「歴史を学んでこられたら景色が違って見えますよ」と言われ「ハイドリヒを撃て」など映画や文献を見て予習してきました.
現地でも細矢さんからお話を伺い,プラハの人々のあの頃の傷を抱えた暗い影を風景のあちこちから垣間見ました.
ずっと考えていたのは人権を守ることの意味でした.
彼らが中欧諸国の中でどのような思いで人権と誇りを守るために戦ってきたのか.
その視線は今も続くウクライナの戦争にも向けられていました.
日々の営みでの寛容さと精神的な安定と幸せを守るための時間をとても大切にしていることも彼らが大切にする「人権」の意味なのだと思いました.
私は日本でとてもあくせくしていました.
いつも疲れ,いつもいろいろなことを気にして,いつも振り回されていました.
それは,優先する軸が違っていたのでした.
ライフワークでもある人権教育研究も,視点を変えて考えていこうと思いました.
今回の旅はとても無理をしました.
多くの仕事を断り家族にも負担をかけました.
でも中に入り見なければわからないことがあると実感しました.
ネットを開けばプラハ情報はたくさん見ることができます.
でもユダヤ人地区の石畳に残る「ここに住んでいたユダヤ人は〇〇年に強制収容所で死んだ」という石板を目の当たりにした時,
ハイドリヒ襲撃事件で実行犯が殺戮された教会の銃撃痕に触れた時,とても動揺し揺さぶられました.
見なければわからないことがある.これからも忘れないようにしようと思いました.
短い滞在でしたのでまだ見たこと知りたいことがたくさんありました.
もう一度行きたいと思います.
ロンドンも素敵な街でしたのでまたいこうと思ってましたが,プラハほどもう一度行かなければと思った街はないです.
貴重な4日間でした.
三浦さんに
「体験をできる限り「ことば」で残しておくと(ぼくの場合はいつも絞り出すようにという感じですが)、
あとからその当時のことば達が自分を救ってくれたりすることがあるように思います」
と言われました.
今回,この記録をSNS だけではなく何度も思い出せるよう違う記録でも残そうと思っています,
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